HOME > 風俗嬢コラム Worker's Live!! > 「辞めてから考えてみました」〜売り専の日常、番外編?〜


Woker´s Live!!:現役・元風俗嬢がえがく日常、仕事、からだ

gl-live1

「辞めてから考えてみました」〜売り専の日常、番外編?〜 Photo

こんにちは、綾瀬です。
早いもので、売り専というかセックスワーカーを引退して、約一年になりました。
季節がひと回りしたんだなぁ…、という感じですね。

辞めてからのことは、周りの人と話したり、こんな感じで文章に書いたりしたのですが、よく考えてみれば、「セックスワーカーになってからのこと」は、あんまり書いたりしていない気がするのです。
(セックスワーカーどうしで話したりしたことは結構あるかもしれません)

セックスワーカーになってからのこと、と言っても、自伝や私小説のような感じではなく、なんと言うか、僕の中にある「セックスワーカーだったからこんな考えが生まれた/こんな行動をするようになった」という部分を書いてみようと思ったのです。
『セックスワーカーあるある』とはいかないけれど、経験/非経験、同職種/異職種、現役/引退などの様々な立場で読んでみてください。
(注意)某CMではないけれど、あくまで僕の思ったことを書いています。

【時間や待ち合わせに正確になった】
他の人も書いていたと思いますが、セックスワーカーをしてから、どうしても時間というものを意識するようになりました。
90分の仕事の場合、お客さんからすると、やっぱり90分まるまる楽しみたいと思うのです。
90分と85分はほとんど同じでも、やっぱり違うと考えるようになりました。
また、違法かもしれないとは言うものの、遅刻に罰金があることも関係したのか、待ち合わせに遅れるということがなくなりました。

【公共交通機関に強くなった】
これは、売り専の特色かもしれないです。
売り専には、運転手(ドライバー)さんがいないので、出張仕事の場合は、ほとんどが公共交通機関を使うことになります。
これは、往復の交通費をお客さんが払うことも関係しているのでしょう。

ちょっと話は逸れますが、僕が世の中が不景気になったと一番感じたのは、480円かかった交通費に対して、お客さんが払う金額が2000円→1000円→500円→480円と変わっていったことです。

話を戻します。
引退してからは、最寄り駅があるJRや地下鉄ばかり利用していますが、現役時代は、関西地方にある路線の半分以上に乗車したことがありますし、乗り替えや普通電車とどちらが早く着くかなども、調べていました。
今日はじめて○○電車に乗った〜!!
と、軽く興奮した日もありました。

【アダルトビデオは自分で買うようになった】
セックスワーカーになる前は、アダルトビデオを自分で買うことは、あまりありませんでした。
男どうしのアダルトビデオは単価が高く、またレンタル制度がほとんどないことも関係あるかと思いますけど。

しかし、僕自身がセックスワーカーになってからというか、アダルトビデオに出演してからは、高くても自分で買うようになりました。
僕が会ったことがあるアダルトビデオ関係の人たちは、そのほとんどが仕事や作品に真剣だったからです。
そんな人たちや会社が困窮してほしくないなぁ…、という気持ちから、自分で買うようになったのです。
ちなみに?もちろん、最近よく見るインターネット上の無料アダルト動画も見ません。
出演している人たちはもちろん、現場スタッフや裏方さんにも、適切なギャラが支払われてほしいからです。

【お金の使い方に敏感になった】
僕の売り専時代の手取り金額の平均は、10000円でした(泊まりは除く)。
そんなことから、10000円以上するものを買う(支払う)時には、無意識に
「これを買うには、何本分の仕事をしなければならないのか」
「今から買うものには、それだけの価値があるのか」
といったことを考えるようになったのです。
仕事道具や、仕事で着る服や下着は別として、買い物の感覚が変わったと思います。
ちなみに、セックスワーカーになってからの高額買い物は、部屋を借りた時の費用や、家電製品がほとんどです。
それ以外では、なにかなぁ…
たぶんフライパンですね。

【はじめて会う人とのコミュニケーション力が上がった】
売り専をしていると、毎月はじめて会う人がかなりいます。
話す時間も含めてのプレイ時間ですから、緊張をほぐしつつ、日常会話やエッチな会話をして、シャワーからプレイへの流れを作らなくてはいけません。
そのことを考えながら、時にはプロっぽさが出ないように自然に見せなくてはならないので、コミュニケーション能力は上がったと思います。

セックスワーカーは、初対面の人とコミュニケーションしなければいけない仕事にはかなり向いているのではないでしょうか?

ちなみに、慣れてくると、アダルトビデオ撮影時の待ち時間の過ごし方や、周りの人とのコミュニケーションも得意になってきそうな気がします。

今のところ思いつくのは、こんなところですかね。
【カバンがさらに重くなった】
【下着に詳しく集めるようになった】
これらのことは以前に原稿に書いたので、そちらも読んでもらえると、さらにイメージというか、全体的につかみやすいかもしれないですね。

あ、
この前、売り専経験を知っている友だちに、
【ティッシュペーパー使いすぎ!!】
と言われて、サンプル収集?というか、検討中です。

皆さんの話も聞きたいですね。

では、またお会いしましょう。

Photo
name
職種
売り専です…お客さんも売る側のスタッフも男性の風俗です
自己紹介
大女優とも呼ばれています。気づいたらもうすぐ40歳。なんとか現役にしがみついています。
好きなものは、コーラ!!
皆さまの中には聞いたことがない仕事かもしれません。いろいろ聞いてくださると嬉しいです!!
Photo
name
デリヘル嬢。
ここでは経験を元にしたフィクションを書いています。
すきな遊びは接客中にお客さんの目を盗んで白目になること。
苦手な仕事は自動回転ドアのホテル(なんか緊張するから)。
goodnight, sweetie http://goodnightsweetie.net/
Photo
name
元風俗嬢 シングルマザー
風俗の仕事はだいたい10年ぐらいやりました。今は会社員です。
セックスワーカーとセクシュアルマイノリティー女性が
ちらっとでも登場する映画は観るようにしています。
オススメ映画があったらぜひ教えてください。
あたしはレズビアンだと思われてもいいのよ http://d.hatena.ne.jp/maki-ryu/
セックスワーカー自助グループ「SWEETLY」twitter https://twitter.com/SweetlyCafe
Photo
庄司優美花
非本番系風俗中心に、都内で兼業風俗嬢を続けてます。仕事用のお上品な服装とヘアメイクに身を包みながら、こっそりとヘビメタやパンクを聴いてます。気性は荒いです。箱時代、お客とケンカして泣かせたことがあります。