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仕事の話、していますか?~売り専の日常 |
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みなさん、こんにちは。
みなさんのお住まいの地域では、桜は咲いていますか?まだですか?もう散っていますか?
お花見は行かれましたか?
ところでセックスワーカーのみなさん、仕事のこと、誰かに話して話せていますか?
今回はそんな話を書きたいと思います
というのも、先日ちょっと気になることがあったので、みなさんに聞いてほしくなったのです。
セックスワーカーでない人も、周りにいるよという人も聞いてください。
それは、とあるゲイバーでの話。
(ここでいうゲイバーとは、「店の人もゲイの人、お客さんもゲイの人の店」です)。
僕は久しぶりに会う友だちと楽しい時間を過ごしていました。
友だちは仕事を知っているので、仕事の愚痴も話したかもしれません。
とそこに、二人連れのお客さんが来店しました。
その二人も友だちどうしのようです。
二人の話題の中心は、共通の友だちのことのようでした。
そしてその中に売り専で働いている友だちがいるようで、話題が変わりました。
そんなに広くない店でしたし(お客さんはまあまあ入っていましたけど)、二人は声が大きいので、
会話のほとんどが店内に響きます。
二人の話をおこがましくも要約すると、
「○○(友だちの名前)は売り専で働いているらしい」→「それを隠しているが、みんな知っている」→
「あんな仕事をしているとおかしくなるに決まっている」→「売り専に関するさまざまな偏見(感染や金銭感覚の変化、人格攻撃まで!)」→
「これからはあまり会わないようにしようか」といった流れでした。
まぁ、よくあるセックスワークに対する偏見や悪口(陰口?)のフルコースといったところですね。
マスターが話題を振ったこともあったのか、唐突に次の友だちの話題に移っていきました。
ゲイバーという空間では、そんなにしょっちゅうではないけど、そんなに珍しくもないです。
ゲイが集まる空間である以上、売り専で働く人、買いに行く人、友だちにいる人が来る可能性がけっこうあるからでしょう。
みなさんは、ゲイバーではなくても似たような経験はありますか?
そんな時、どうしますか?どんな気持ちになりますか?
僕の場合、僕の友だちは仕事を知っているうえに、声には出さないけど同じように腹を立ててくれたので、救われたような気分になりました。
また、そのゲイバーのマスターや何人かの従業員さんも元セックスワーカーなので、
一人でいったとしても、そこまでしんどくなかったかと思います。
(話題を変えたマスターもお客さん相手によく我慢したものだと思います)
誰にも言ってない言えてない場合だったら、どうなんだろう…?
ゲイバーを出てから、友だちといろいろと考え、いろいろと話しました。
他のお客さんの中には、「この中にセックスワーカは自分だけだ」と思っている人がいたかもしれないよね。
ああいう場合、どのようにするのが何て言うのがいいんだろう?
そして、もしかしたらあの二人が、相手がセックスワーカーだと知らなかったら?
自分の仕事を相手に言えない言ってない時に、その仕事のことを話題にされたら?
はじめて行った、もしくは慣れていない場で、話題を変えにくかったら?
そんなことがあったら、自分の仕事を言いにくくなるよねぇ…
じゃあ、友だちになる前に、最初に会った時に、仕事や属性を全部言う?言える?
というわけで、
仕事のこと、誰かに話して話せていますか?
ということを皆さんに聞いてみたくなったのです。
答えというか、正解を得たいわけではなくて、みなさんに聞いたり、話してみたくなったのです。
いろんな立場の人に聞いてほしいし、結論が出ない話をだらだらするのも、いいかもしれませんよね。
ちなみに、僕の場合、
話している人に話した話せた理由は、「仕事の話を聞いてほしい」というのが大きいです。
同僚との関係性はいい方だと思いますが、それでも話せないことがあったり、
同僚じゃない、同業じゃない人に聞いてみたいことがあったりした時にです。
話していない人に話さなかった話せなかった理由は、「相手の反応が予測できなくて怖い」というのが大きいです。
お客さんから嫌なことを言われ続けた時などは、それ以上しんどい思いをしたくなくて、
話しても嫌な反応がないかもしれないけど、万が一そうだったら困るな、ということで、
相手の性格や雰囲気が関係ないこともあります。
もちろん、話してみてよかったなと思うことも、話さない方がよかったなと思うことも、どちらもありましたね。
始めたころは、同僚以外には話したことがなかったわけですし。
セックスワーカーはいつもセックスワークのことばかり話しているわけではもちろんないのですが、
セックスワーク以外のことを話す時でも、仕事を知ってもらえている安心感というのはあると思います。
同僚や同業者と同じぐらいに、「セックスワーカーであることを知ってくれている関係」というのは素敵なものかもしれません。
関係を築くのが難しいなら、貴重なものになるのかも。
とりとめもない書き方になってしまいましたね。
では、また登場する機会まで…。