HOME > 風俗嬢コラム Worker's Live!! > 辞める時のこと〜売り専の日常・番外編
辞める時のこと〜売り専の日常・番外編 |
---|
みなさん、こんにちは。
早いもので、2016年も12月を残すだけとなりましたね。みなさんにとって、どんな1年だったのでしょうか? どんなことが思い出になりましたか?
僕にとって、2016年は転機というか少し特別な年になりました(ちょっと表現が…)。
というのも、今年現役を引退しました。
具体的にいつ引退したかは、特定されないように内緒ですけどね。2016年のある時期です。
「いつかは辞めることになる(なった)んだろうけど、まさか今年になるとは…。けっこう淡々とした感じなのは、なんでだろう?」
正直な気持ちは、上に書いた通りです。
今回は、売り専の店を辞める時に起こりがちなことを、せっかくだから書いていこうと思います。
ちなみに僕の場合、引退日の告知やお別れ会など、派手なことは何もなく、淡々としたものでした。マネージャーというか、店長に辞意を伝え、店内やホームページ上から情報を消してもらって終了です。
ちなみに、その前に働いていた店の時は、フェードアウトでした。10年近く働いた職場でしたが、あっけないものですね。
ただ、僕が今まで働いた歴代の店をやめたスタッフは何百人となるのでしょうが、最も多い辞め方は、フェードアウトです。いつの間にか来なくなって、出勤表などから名前が消えて、「あぁ、◯◯さん辞めたんやなぁ…」とわかるという感じですね。
場合によっては、他店のホームページやビデオ作品などで見つけたりすることもありますね。「元気にしてるんやなぁ」とか、「まだ頑張ってるんやなぁ」とか嬉しくなることもありますし、連絡先を知らないスタッフだったりすると、「どうしているんやろなぁ」と懐かしく思い出すこともあります。
そうなんです。辞めるということは、引退という場合だけでなく、移動という場合もあるんですよね。当たり前ですけど。
そして、どちらの場合でも、最も多いトラブルは、「辞めたのに、ホームページの写真やデータを削除してくれない」ということです。
フェードアウトの場合は、店側もいつ削除したらいいのか分からないのかもしれませんが、「辞めます」と言っても、何か月もそのままの場合は困りますよね。フェードアウトの場合でも、1年以上残ったままだと、「わざとなのかな?」と思ったりします。
辞めた店に何度も「全部消してください」と連絡するのはしんどいですけれど、顔出しなどの場合は、何か月どころか、1日や1時間でも残っているのは本当に困るんです。
それに、売り専の面接や採用時に身分証明証を提出することがほとんどなので、個人特定(実家などを含めて)されやすく、トラブルになるのも本当に困るんです。
働いている時に安全に働くのが難しい店だと、辞める時にも安全に辞めるのが難しかったりしますね。もちろん、安全に働けて安全に辞められる店もたくさんあります。僕が最後に働いた店もそうでしたし。
セックスワーカーの場合は、相談できる相手が見つかりにくかったりするので、より難しかったり、不安やしんどさを感じたりするのかもしれませんね。
今回、安全に辞められたのはありがたかったのですが、淡々としたものだったので、寂しさを感じたりもしました。
でも、そんな職場で働けたことは、とても幸せだったと思います。
歴代の職場で、仲良くなったり信頼できるスタッフたちと出会えたことも。
そのうちの何人かとは、今でもつながっていることも。
今でも現役を続けているセックスワーカーたちに、僕の経験や考えてきたことが役立てば、嬉しいですし、これから始める人たちを含めて、力になれればなぁ…、とぼんやり考える今日この頃です。
もちろん、引退したどうしで話したいこともありますよ。もしかしたら、現役の時には話せなかったことが話せるかもしれません。
それでは、今年お世話になった感謝の気持ちをこめて、みなさんにとって2017年が良き1年になるように祈ることにします…。