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セックスワーカーとSNSと連絡先 |
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みなさん、こんにちは。
今回は、SNSについて書くことにしました。
僕は現役を引退してしばらくたちますが、現役のセックスワーカーと話していると、SNSやそれを含めた「連絡先」の話が多かったので、引退した今改めて書いてみようと思ったからです。
今までの回と一部重複すると思いますが、最後までおつきあいくださいね。
僕がセックスワークを始めた頃は、SNSというよりインターネットも浸透していなかったのですが、最近は、職業を明かしてSNSをしているセックスワーカーの方々が多いですね。
少しずつでも、セックスワーカーにとって良い世の中になっているといいですね。
ちょっと話は逸れるかもしれないですが、僕が始めた頃は、売り専業界にホームページの文化もなかったので、入店したスタッフはすべて
「有名人でいうと誰に似ているか」
を申告した記憶がありました。
しかも!本当に似ている有名人というより、お客さんに評判のいい有名人であることが重要でした。
いくらキレイな顔でも、いくらそっくりでも、瀬川英子さんに似ていると載せるより、まあまあ似ているレベルで、「上品な織田裕二さんに似ている」方がお客さんからの評判が良かったようです。
誰の話やねん!!
ちなみに、笑うところですよ〜!!
脱線が長すぎました。
今は、ホームページどころか、SNSで顔画像を載せている?上げている?セックスワーカーも多いですね。
お客さんにとっては、どんなスタッフかがより分かりやすいですよね。
ホームページだけでなく、SNSだとどんな性格やキャラクターかも分かるかもしれないですよね。
行っているお店や食べているメニューを載せていたり、
ニュースになっている話題に対する考えを書いていたり、
昔の自分のことを詳しく述べていたり、
好きな画像をたくさん撮影していたり、
セックスワーカーであってもなくても、伝わりやすいような気もします。
ちなみに。
僕は、仕事中とプライベートをかなりはっきり分けるので、今新人で入店していたら、ちょっとしんどいと感じていると思います。
また脱線しているので、戻しましょう。
ただ、SNSが性格やキャラクターが伝わりやすい分、その弊害もあるような気がします。
その心配を店やオーナーが考えてくれていれば違うのでしょうが、やはり気にはなります。
位置情報をOFFにしたりだとか、メッセージのやりとりはしないようにする、ということが重要なのはもちろん、内容も気になるのです。
行っているお店や、景色?景観?、友だちの画像など…。
僕としては、本人の特定だけでなく、現役の皆さんがトラブルに巻き込まれないように、ひたすら祈っています。
SNSの本質は、「本人を特定して接触しに行く」ことではないはずだから。
あと、SNSだと連絡先は交換しやすいのでしょうか?
うーん、ちょっと言いたいことと違うかもしれない。
電話番号に比べたら、交換しやすいとしても、交換したくない相手とはしたくないんじゃないかと思うのです。
最初に書いたことの詳細なんですが、現役の方々の話を聞いていて思ったのは、
「どうしてお客さんは、セックスワーカーの連絡先を知りたがるのか?」
ということです。
連絡先を、「本名などのプライバシー」と言い替えてもいいかもしれないです。
知ってどうするの?
知ったら満足なの?
と言えるかな。
そのセックスワーカーと仲良くなりたくても、
どんな性格やキャラクターかを知りたくても、
あわよくば!プライベートでタダで!セックスしたくても、
連絡先を知った「だけ」では難しいのでは?
と思うからです。
今は、既読がつかないようにメッセージを読むことも、
ラインのIDを(飲食店などの公式IDの要領で)複数作ることもできるようですし、
そもそも、セックスワーカーのアイデンティティーを崩さずに返信することも多いと思います。
ワーカー側がお客さんの連絡先を知りたかったり、
このお客さんには、もうちょっとコミュニケーションを取りたいと思っていたりすれば、お客さんから「強引に」聞かなくてもやりとりできるんじゃないでしょうか?
初対面や近い状況で「強引に」連絡先を聞いて、丁寧なコミュニケーションが取れるでしょうか?
連絡先(やプライバシー)がSNSであってもなくても、時代が変わっても、そこは変わらないと強く思います。
セックスワーカーのみなさん、
連絡先の交換には、注意しましょう。
そして連絡先を教えてしまっても、悲観することなく、「かわす」技術を使いましょう。
お客さんのみなさん、
連絡先の交換は、強引にしても良いことはひとつもありませんよ。
SNS自体に全く詳しくない僕ですが、いろんな世代や時代のワーカーのみなさんと話をしたいなと思います。
いつも同じような終わり方ですが、いつかお会いできる日まで。